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3 j・北京
 外国のホームページが読めるといいな、と思ったことはないだろうか? ドラえもんの“翻訳こんにゃく”のようなソフトがあればと。それが『j・北京』だ。
「日本語から中国語へ、中国語から日本語へ41万語の基本辞書を駆使し、あっというまに翻訳できるんですよ」
 頬のシワが笑うと深くなる。試しに中国語のホームページを立ち上げて、翻訳ボタンを押すと瞬時に日本語に変換される。その間、わずか2〜3秒。
「中国人とメールのやりとりだってできます。読みあげ機能もあるから、発音の勉強も思いのまま」 68歳の男の目は、オモチャを自慢する子供のように輝いている。
「私自身、言葉で苦しい思いをたくさんしてきました。言葉は心と心をつなぐもの。もっと言葉に興味を持ってほしいんです」


 
≪KEY PERSON≫

高 基秀氏(68歳)

≪PROFILE≫

1934年、韓国・済州島生まれ。
中学生のときに知人を頼り来日。早稲田大学卒業後一時帰国するが就職口がなく、再来日。大学時代のアルバイト経験を活かし、電気工事会社に入社。5年後、電気工事会社を興す。1979年、社員2名と株式会社高電社を創業。

≪COMPANY DATA≫

●設立●
1979年7月

●事業内容●
ソフトウェア開発販売、パソコン周辺機器販売、インターネット販売・情報サービスなど

●所在地●
大阪市阿倍野区昭和町3-7-1



 
取材・文/中村 神無  写真/滝沢 稔