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3 タッチでポン
 マスコミが取り上げるくら寿司は、「ハイテク駆使」や「エンターテイメント」のイメージで語られることが多い。『タッチでポン』は寿司が描かれたモニタに触れてオーダーするシステム。清算時には『びっくらポン』に挑戦できる。これは5皿ごとに1回ガチャポンマシーンを回し、当たりが出ると寿司キーホルダーがもらえる仕組み。ファミリー向けのサービスだが、サラリーマン客もけっこう楽しんでいる。
「寿司屋は商品力があるのに営業力がない。立ち店のオヤジってサービス精神ゼロやろ? みんなあれでよしとしているんやからおかしな話や」と言ったあと、「そこがオモロイところやねんけど」とつぶやいた。 
 しかし、マスコミの取り上げ方にもろ手を挙げて喜んでいるわけではない。
「ほんまは添加物をいっさい使ってないことをもっと取り上げてほしいけど、難しいんやろね、マスコミも。広告主との兼ね合いもあるやろうし」と苦笑した。


 
≪KEY PERSON≫

田中 邦彦氏(52歳)

≪PROFILE≫

1951年岡山県生まれ。
実家が青果業を営んでいたこともあり、子供のころから商売に憧れる。高校卒業後、大学進学のため大阪に。食品メーカーの営業を経て、1977年テイクアウト寿司店を堺市にオープン。1984年、回転寿司「くら寿司」1号店を堺市中百舌鳥にオープン。

≪COMPANY DATA≫

●創業●
1977年5月

●設立●
1995年11月

●事業内容●
回転寿司「くら寿司」の経営

●所在地●
堺市深阪1035-2



 
取材・文/細山田 章子  写真/滝沢 稔