Since 【第12回  

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3 自己実現の通過点
 店員の元気な声に引き寄せられて、『餃々』に多くの人が吸い込まれていく。看板商品は、女性でも食べやすいようにとひとくちサイズに作られた『チャオチャオ餃子』。メニューには手羽先餃子や湯葉餃子など、バラエティに富んだ餃子が並ぶ。端を開けたままにする独自の包み方は、アルバイトでもうまく焼けるようにと工夫されたものだ。
「多くの人に食べてほしいのに、“この人しかできない”だったらだめでしょう?」
 そうかといって、売るだけの店にはしない。手間がかかっても、各店舗で一つひとつ包み、作りたてを店内で食してもらう。
「社長塾と称して、社員はもちろんアルバイトの人たちとも接しています。会社の考えを知ってもらうだけでなく、彼らの夢とか将来のことも知りたいですからね」
 それぞれに想いを持った人たちが集まっている。毎日持ち歩く手帳には、そんなスタッフたちのこともすべてメモしてある。
「店のために尽くせとは言いません。自分の夢のために、この仕事を通過点にしてくれればいいんです」


 

≪KEY PERSON≫

西 研悟氏(35歳)

≪PROFILE≫

[生年・出身地]
1968年 大阪市生まれ

[趣味・特技]
音楽鑑賞、読書

[座右の銘] 
生成発展

≪COMPANY DATA≫

●設立●
1997年10月

●事業内容●
業務用餃子の製造・卸、餃子専門店「餃々」運営、餃子通信販売「研ちゃん餃子本舗」運営

●所在地●
大阪市東淀川区豊里6丁目15−3



餃子専門店「餃々」http://www.gyozaya.com
通信販売「研ちゃん餃子本舗」
http://www.rakuten.co.jp/ken/

 
取材・文/チノナツコ  写真/滝沢 稔