関西人間図鑑  【第1回  

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美術家たちとの出会いが私を育てた
 美術家の森村泰昌氏やサウンドアーティストの藤本由紀夫氏とも交流がある。
「森村さんは、ファッションから食べ物にいたるまで、どんなことでも独自に解釈して斬新な考えを創り出す。藤本さんは、出会ってから今まで作品も思想も基本は変わらないんです。その生き方が興味深いんですね」
 一定の距離を保ちながら、冷静な目で彼らの言葉と作品を分析する。
「作品を年代ごとに見ていけば、その時期の考え方の変化からライフスタイルまでが浮き出て見えてくるんです」
少し学べばわかる。現代美術にそっくりです
 最近、注目しているのが人形浄瑠璃「文楽」。楽しくわかりやすい文章で、文楽の楽しみ方を書く。行きつけの居酒屋で偶然仲よくなったおっちゃんが人形浄瑠璃の主遣い・三世桐竹勘十郎氏だった。
「文楽って少し勉強すれば物語の筋がわかるし、内容も共感できるんですよ。助けようのないダメ男が女を苦労させる話とか(笑)。おもしろいのに世間から『知ってるけどようわからん』と思われてるところが現代美術とよく似てるんですよね」。


 


≪分類≫
現代アート目
ライター科

≪生息地≫
大阪市

≪年齢≫
37歳


≪分布≫
ギャラリー
美術館
国立文楽劇場

≪活動時間≫
10時〜20時

≪好物≫
おかいさん(茶粥)

≪相棒≫
雄ネコの「まる」


≪天敵≫
暴走タクシー

 
取材・文/中野 純子